『貧しく困ってる人よりも優先だ、 ゆけーストレス怪獣!』(オザワミツグ演劇)
※一部ネタバレが含まれます。未観劇の方はご注意ください。
観た日:2020.3.4(Aチーム)
◯はじめに
18禁(18禁ではない)
詳しくは後で書くけどなんか、濡れ場めっちゃあるとかじゃないんだけど(そういうセリフとかは所々ある)なんっかいやらしいんだよな…。なんか、生々しいというか…ぞわぞわする感じがとてもあった。好き。
◯好きなところ
・誰が悪いんだろうね
もしくは誰も悪くないのかもしれない。強いて言うならこの世の中が悪いのだろうけど、この世の中にいる悪い人を消したところで世の中は良くなるのだろうか。その時訪れるのは平穏だろうか。公正候補者が公正するときは来るのだろうか。
そこには混沌があった。怒鳴り声、叫び声、暴れる音と銃声。誰かが喋ってる時にも聞こえる違う誰かの荒い呼吸。あの場にいた9割は自分のことしか考えてないんだろうなって感じがしてとても良かった。特に進自があーいるよなこういう奴、って感じでとても嫌いだった(褒めてる)(褒めてるのか?)
・素敵な役者さんばっか
まず主催のオザワミツグさん。18禁(18禁ではない)の原因はこの方。お芝居の仕方がまず私好みでハイ好き。リアル追求型(勝手に名前つけた)で、わざとらしくない、芝居らしくないお芝居をしてるが故なのか、生々しい。とにかく生々しい。ハグするシーンがとても多いのだけどその時の顔の埋め方とか手の回し方とかハアーいやらしいって思ってしまった(ごめんなさい)。
あと女性のキャストさんたちが声が綺麗というか、めっちゃ通る方ばっかりで、声汚い系女子の私はとても羨ましい。
あと殴る蹴るみたいなシーンの蹴る方も蹴られる方も凄い!本当に蹴ってる!って思うぐらい上手だったなあ。実際に蹴ってはないです。
・舞台セット見たことないやつだ
いやまあもちろん見たことないのは当たり前なんだけど鏡使ってるセットは初めて見たな…。何か貼ってる風なシワみたいなのあったから銀紙とかかなって思ったんだけどさすがに違うか?
あと照明も好きだった。特に、一瞬だけあったミラーボールみたいに青い小さい照明がいっぱい光るのが綺麗だったなあ。照明綺麗だとテンション上がるよね。
◯あんまり好きじゃないところ
・流れてた音楽
いや本気で個人的趣味の話なんですけど、舞台の音楽で(音楽そのものに意味を持たせないなら)和詞使うのはなんかな…聴いちゃうんだよな…。もちろん歌詞聴いててリンクしてるなって思うところもあったんだけど、暗転時だけですぐ消すならいらないかなと思った。記憶が正しければ前半ほとんど音楽とか音が流れてなくて、この中で観客飽きさせない役者さんのお芝居凄いなあって思ってたところで音楽流れたから余計印象に残ってるのかもしれない。インストか、せめて英詞がよかったなあ。
・シリアスシーンで所々入るギャグ(?)
これもまた趣味の話なんですが"シリアスするなら思いっきりシリアス、ギャグするなら思いっきりギャグ"が私の好きな物語なんですよ。これはシリアスしてる中でギャグをするなというわけではなく、シリアスしてる中でその空気感壊さないように微妙な温度でギャグを入れてほしくないという話なんですね。ギャグをするならそれがシリアスの中であっても思いっきりやれ、それができないならやるな、と思う。銀魂を見習ってほしい。
でも今回は客席で軽く笑いが起きてたからあれはギャグシーンなのかな、と解釈しただけでもしかしたらギャグだと意識して脚本を書いたわけではないのかもしれないのでなんかこう軽く受け止めてほしい。
・説明不足が否めない
頭の中で整理しながら観るのがすっごく大変だった(それ自体はむしろ好き)んだけど、終わってからの結局どういうことだ?が多かったかなあ。伝えたいこととか何を問題として提起してるかとかの、コンセプトみたいなものは受け取れたと思うんだけど、ストーリー上の設定とかあのシーンどういうことだったんだ?みたいなのがハッキリしないなあと思った。
まあ私の頭が悪いだけなのかもしれないけどな!誕生日以降毎日アルコール摂取してたからちょっと頭が弱くなってるのかもしれん。そろそろ飲むのやめよう。
◯おわりに
なるほどエンタメ的
オザワミツグ演劇さんの作品観るの初めてだったんだけど、おそらく前の4作どれかのほうが私は好みなんだろうなと思った。これは私の心持ちも影響してるのだけど、じっとりしっくり社会派()だと思って観に行くとちょっとおもてたんと違うになるかな。"エンタメ的である"というのを念頭において観に行ってたら楽しめたんだろうなあと思う。いつもこうだよ私は。
初日だったから役者さんも万全だったけど叫ぶシーンめっちゃ多いからどうか喉壊さないように頑張ってほしいな…いろんな公演が中止になって悲しみに暮れてたんだけど唯一この日だけ予定通り観劇ができてとても幸せでした。叫ぶってことは同じだけ息吸うってことだから体調も崩さないように。英断に感謝。